「今朝もあの子の夢を見た」ネタバレあり!結末から考える子どもの連れ去りが招く悲劇

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こんにちは。ゆりです。

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

今回は、

「父親なのに父親でいられない」

帯でそう紹介されている漫画「今朝もあの子の夢を見た」をご紹介しながら、子どもの連れ去りが招く家族の悲劇についてお伝えします。

 

連れ去られた父親は、子どもと会えない地獄を
連れ去った母親は、お金も心も余裕のない日々を
そして子どもは、母親の顔色を窺いながら

長い年月が過ぎました。

すべての原因は、子どもの連れ去りという名の「誘拐」。

 

しかし、日本では連れ去った方は罪に問われないのに、連れ戻すことは犯罪になります。

 

両親は子どもを心から愛し、子どもも両親を心から愛してるのに、家族3人は分断されます。

それを防ぐきっかけは、たくさんあったはずなのに。

 

今回は、子どもに会えない地獄の中で淡々と生きる父親の姿をご紹介しながら、日本の単独親権から生じる「子どもの連れ去り」について考えてみます。

※ネタバレを含みますのでご注意ください。

 

あの子は今も雨を見て笑ってるだろうか

引用:Amazon

この物語の主人公・山本タカシはスーパーで働くバツイチ独身の42歳。

離婚して10年。

職場で離婚したことをからかわれたり、新入社員の鈴木真美へのアタックを勧められたりしても、穏やかに適当に笑ってやり過ごします。

優しくてクソ真面目でいつもニコニコ。

それが周りのタカシへの印象です。

 

そんなタカシは雨の日が好き。

なぜなら、妻に連れ去られてから会えていない娘さくらは、雨が好きだったから。

あの子は雨が好きだった
あの子は今も雨を見て笑ってるだろうか

ちゃんと傘をさしているだろうか
雨に濡れていないだろうか
風邪などひいてないだろうか

引用:野原広子著「今朝もあの子の夢を見た」集英社 以下引用同じ

もうとっくに大きくなっているさくらも、タカシの中ではずっと小さな子どものままです。

 

毎日眠れなくて、早朝に起きてしまうタカシ。

晴れた日の朝はいつも以上に気持ちが重くなります。

こんな天気のいい日は大嫌いだ
まるであの日みたいで

あの日はこんなふうにとてもいい天気で
もう10年近く経つのに 頭から離れない
消去もできない 上書きもできない

タカシはニコニコと笑顔で過ごしながら、果てしない闇の中で毎日をただ淡々と生きていました。

娘は誘拐されたんだ 元妻に

引用:よみタイ

タカシには子どもがいるのに、離婚してから子どもに会えていないと知った新入社員の鈴木真美。

勇気を出してその理由を聞くと、思いがけない言葉が返ってきました。

娘は誘拐されたんだ 元妻に(中略)

ある日とつぜん妻が子どもを連れていなくなったんだ
あれは誘拐だよ

家族なのに誘拐?

初めて聞く話に、真美はタカシのことを「ヤバイ人なのかも…」と思ってしまいます。

しかももう17歳だという。だったらお子さんの方から会いに来てくれるのでは?

そう願ってるけど…元妻に洗脳されているからね

誘拐」「洗脳という家族間での出来事とは思えない言葉に、真美はますますたじろぎます。

そしてさらに衝撃の事実を知ります。

しってる?この国では子どもを連れ去るのは罪にならないのに
連れ戻すのは犯罪になるんだよ

離婚を受けいれれば子どもに会わせてくれるって約束したのに
約束を破ってもなんの罰則もないんだよ

ここで日本の親権について少しお伝えします。

日本では、離婚後は父母のどちらか一方を親権と定める「単独親権」という形をとっています。

一方、欧米諸国では、離婚後も父母が共同で子どもを育てる「共同親権」が一般的です。

 

本来、親権を決めるには、様々な手続きとそれ相当の話し合いが必要です。

しかし、「継続性の原則」によって、長く子どもといる親が親権を得られる可能性があるのです。

継続性の原則

別居している親の子どもが、一定期間、片親と同居して安定した生活を送っている場合は、その現状維持が子どもの福祉にとって利益となる、という考え方

つまりたとえ連れ去りだとしても、長期に渡り子どもを養育してる親が、親権に関して有利になるのです。

 

さらに親権には母性優先の原則があります。

母性優先の原則

子どもの福祉の観点から、父親よりも母親と暮らした方が望ましいという一般的な原則。子どもが小さいほどこの原則が重視される。

これらの理由で、母親側が子どもを連れ去る例が後を絶ちません。

タカシの元妻もある日突然、一枚の書き置きを残して姿を消しました。

妻と娘がどこにいったのか 
誰も知らない 誰もわからない
元気でいるかさえおしえてもらえない
オレはただ あの子が さくらが
どうしているか心配なだけなのに

「継続性の原則」「母性優先の原則」についてはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。

親権者とは?離婚の話し合いの前に父親に知って欲しいこと

いつもあの子の夢を見て目が覚めるんだ

すっかりタカシと親しくなった真美は、タカシの悲しみにそっと寄り添うようになります。

いつも明るく笑っているのに、他人の子の「お父さん!」と呼ぶ声に振り返り、時々涙をこらえている姿に胸を痛めます。

あれから10年も経つのに
寒くないかな さびしくない? 夜は眠れている?
いつもあの子の夢を見て目が覚めるんだ

あの子が元気でいるのか心配で
涙が出てくるんだ

山本さんに心から笑っててもらいたい…そう思った真美は告げます。

 

「山本さん、会いに行こう!」

お父さんを嫌いな娘はいない。
私でもきっとお父さんに会いたいと思うから。

 

真美は必死にネットで娘さくらを探し、ついに通っている高校名がわかります。

悩みながらも、タカシは10年ぶりにさくらに会いに行くことにしました。

ずっと言えなかった何回もの「お誕生日おめでとう」を胸に。

さくらと一緒に時間を取り戻したい

ある冬の日、校門で待ち続け、ついにタカシはさくらを見つけて手紙を渡します。

何度夢に見ただろう
ずっと会いたかった
これからさくらと一緒に時間を取り戻したい

だけど、さくらから返事がくることはありませんでした。

春が過ぎ、高校を卒業したさくらの行方はもうわかりません。

 

それでも淡々と働くタカシの姿に、会いに行くことを勧めてしまった真美は、激しく後悔します。

どうしよう 山本さんが死んでしまいそうだ
私はとんでもないことをしてしまったのだろうか

実はさくらは、タカシの手紙をもらったその日にシュレッダーにかけていました。

一度も読もうともせずに。

 

会わせたくないなんて思ってなかった

同じころ、元妻はさくらの様子がおかしいことに気付いていましたが、さくらは何も語ろうとしません。

 

離婚した当時、元妻には彼女なりの「連れ去り」をした理由がありました。

タカシの親と価値観が合わず苦しみ、タカシと話し合いたかったのに相手にしてくれなくて、ついに連れ去りを決行したのでした。

とてもこわかった
でもそうするしかなかった(中略)

私はあの人と戦いたかったわけではないのに
離婚調停の中で いつのまにか罵り合いになって
戦争みたいになってしまって(中略)

離婚は望んだけれど
さくらの父親だもの
会わせたくないなんて思ってなかった

調停は泥沼化し、月1回の父子の面会が離婚の条件だったのに、それが守られることはありませんでした。

彼女は生きていくのに精一杯で、タカシに申し訳ない、などと考える余裕はなかったのです。

そしてそれがタカシとさくらの心の中に、深く暗い影を作りました。

言葉はなくても洗脳はできる

さくらの母親は、元夫のタカシの悪口を言ったことがありません。

むしろ、話題にすらしません。

そんなさくらに、心理学を学んでいる友人が言います。

悪口なんかなくても言葉はなくても洗脳はできる
たとえばなにもいわずに ただ無表情でいる
それだけで人の心は不安になって
そしてその不安を避けるように行動するようになる

その言葉を聞いてさくらは、心にしまい込んでいた感情を思い出してしまいます

なにも教えてもらえないまま急に家を出て、友達にさよならも言えず、知らない学校に放り込まれた不安な日々。

一度だけ会えたお父さんは泣いていて、それが初めて見たお父さんの涙だったこと。

帰り道、お母さんは何もしゃべらなくて、家でも無言で背中を向けたままだったこと。

「言葉はなくても洗脳できる」
あ そうか
あのときのなにもいわない背中だけで 十分だった
お父さんのことを話したかったけど 話しちゃいけない

そして私はお父さんを 封印したんだ

高校の校門でタカシがさくらを探していた時、実はさくらの方が先に父親に気付いていました。

でもさくらは、渡された手紙を読まずにシュレッダーにかけました。

私は生きるために封印したんだ
思い出してはいけない 思い出したら 

いまここで読んだら、ずっと抑え込んでいた感情があふれ出てとまらなくなってしまうことを、さくら自信が一番よくわかっていました。

それこそが、母親から無言で受けてきた洗脳だったのです。

今朝もさくらの夢を見た

母から受けた洗脳に気付いてしまったさくらは、封印してきた父への思いを止められなくなりました。

体は大人になったのに、まだ心は小さいままで、悲しいままで、だから手紙を届けにきた父親に何も言えなかったことを後悔します。

ごめんね お父さん
お父さん今も泣いてるの?
泣かないでよ お父さんは泣いたりしないで
泣いている私を なぐさめてくれるお父さんでいてよ

タカシは今朝も、さくらの夢を見ました。

夢の中のさくらはいつのまにか大きくなっていて、自転車に乗って笑っていました。

さくらが夢の中で笑ってた
さくらが笑っててよかった
よかった

この後、物語は電車に乗ってどこかへ向かっているさくらのモノローグで幕を閉じます。

これをどうとらえるかは、あなた次第です。

子どもの連れ去りが招く悲劇の連鎖

タカシとさくらを断絶させた原因は、元妻による子どもの連れ去りです。

連れ去りは英語では「abduction」。
これは本来「拉致」と訳すのが一般的です。

 

そしてタカシも語っていたように、連れ去られた子どもを連れ戻すのは犯罪になります。

 

一度は愛し合って結婚した夫婦。

それなのに、連れ去りという名の拉致を行い、親子関係を断絶させることはあってはなりません。

誰よりも信頼し、愛していた両親が離婚するということは、それだけでも子どもにとっては充分に辛い出来事です。

それなのに今度は片方の親から無理やり引きはがされて、もう片方の親に「拉致」されるなんて、子どもの中に大きな傷を残さないわけがありません。

さくらのように、いつの間にか親から洗脳され、片方の親の記憶を消そうとするのも、とてもよくある自己防衛のひとつです。

 

連れ去りに至るまでに、タカシにも悪い面がたくさんあったのでしょう。

妻の訴えに耳を貸さなかったことがすべての始まりです。

離婚危機に直面すると、みなさん「突然の出来事」と言いますが、そこに至るまでには必ず「原因と理由」があるのです。

 

もちろん、だからと言って連れ去りをしていい理由にはなりません。

本当に子どもを愛しているのなら、子どもの人格を尊重し、その幸せを守るために最大限の努力をするのが、親の責務です。

「今朝もあの子の夢を見た」結末から考える子どもの幸せと離婚の形

今回は「今朝もあの子の夢を見た」の内容を紹介しながら、子どもの連れ去りが招く悲劇についてお伝えしました。

 

もちろん、DVやモラハラなど、今すぐに子どもと逃げなければいけない場面もあります。

「連れ去りが悪」とは一概には言い切れません。

元妻にとっても、連れ去りは自分と子どもを守るために必要な手段だったのでしょう。

 

しかし常に考えるべきことは子どもの最善の利益です。

親のエゴや都合で、子どもの人生を振り回すことはあってはなりません。

親は紙きれ一枚で赤の他人に戻れますが、子どもにとっては一生、大切な肉親です。

夫婦をつなぐ手は離れても、子どもを真ん中にしてつながれば、不幸な断絶はなくなります。

 

最後に作者の野原広子さんの、この漫画についての言葉を紹介します。

大事なのは相手の気持ちを想像すること。離婚調停中に罵り合いになる夫婦も多いらしくて。(中略)シンプルな思いやりを忘れなければ、いろんな結果は違ってくるのかな、って。私も離婚経験者の一人として感じるものがあります。
引用:よみタイ

離婚したいと思っている相手に対して、思いやりを持って接するのは難しいかもしれません。

でも、心から愛している子どもの幸せを願う気持ちは同じはずです。

子どもの未来に対して親が責任を負うことが、ひいては、相手を尊重することにつながるのではないでしょうか。

 

それこそが、離婚回避にもつながるのだと思います。

 

野原広子さんの他の著書はこちらからお読みください。

 

「妻が口をきいてくれません」離婚危機の本当の原因と夫婦の生き地獄

「離婚してもいいですか?翔子の場合」最終回【ネタバレあり】モラハラ夫の衝撃的な結末と真の最終回とは?!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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