【離婚調停】調停委員の苦情や変更は申し出ることができる?体験談あり

こんにちは、ゆりです。

いつも読んでくださってありがとうございます。

前回は、調停委員への話し方についてお伝えしましたね。

離婚調停委員に言ってはいけない!浮気夫が復縁できない話し方

 

みなさんは調停委員にどのような印象をお持ちでしょうか?

裁判所が選んだのだから、みんな良識があって優れている人だろう、そう思う人が多いと思います。

もちろんほとんどの調停委員は素晴らしい方々です。

ところが調べてみると、一部の調停委員への苦情や不満が多々あるようです。

そのような調停委員に当たってしまった場合、苦情を訴えたくなってしまいますよね。

 

「でも、苦情を言ったら心証が悪くなってしまうのではないか?」

このように悩み、調停委員に対して理不尽だと思うことがあっても我慢して何も言えない人もいると思います。

 

そこで今回は、調停委員への苦情や変更を申し出ることができるのかについてお伝えします。

実際にあった調停委員の苦情の事例もご紹介したいと思います。

こんな調停委員がいるのかと驚かれるかもしれませんが、調停委員も私たちと同じ人間です。

相性の合う合わないもあるかと思います。

 

また、問題がある調停委員への対処法もご紹介します。実際に苦情を申し立てた方のリアルな体験談もありますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

この記事を読んで頂ければ、あなたは以下のことが分かります。

  • 調停委員への苦情を申し出ることができるのか?
  • 調停委員への苦情はどこに申し出ればよいのか?
  • 調停委員の変更はできるのか?
  • 調停委員に問題があるときの対処法

    調停委員に問題がある場合は苦情を申し出ることができる

    残念なことに、威圧的な態度を取る良識のない調停委員もいるようです。

    そのような調停委員に当たってしまった場合は、苦情を申し出ることができます。

    参考までに、実際にあった調停委員の苦情をご紹介します。

     

    【苦情1】男性Mさん

    私が自分の意見を主張すると、年配男性の調停委員がペンを投げ捨てるような行為をしました。イライラしているのが顔に現れていて、とても威圧的な態度を取られ、非常に嫌な気分になりましたが、めげずに話し合いを進めました。

    【苦情2】男性Sさん

    男性の調停委員があからさまに妻の肩を持ち、私を一方的に侮辱する発言をしてきました。今までの子どもとの関係も事実を聞き入れてもらえず、全否定されました。

    【苦情3】男性Iさん

    調停中なのに、調停委員の携帯が鳴りだしてメールをチェックしていました。さすがにこれはないと思います。私の話も真剣に聞いてくれませんでした。

    【苦情4】男性Tさん

    調停委員に納得がいかないことを言われたので、否定すると「あなたが離婚を申し立てられているんだからあなたが不利なんだよ」と言われました。初めから離婚ありきで進めていて、私の意見はほとんど聞いてもらえませんでした。

     

    次はパートナー側の苦情です。こちらもぜひチェックしてください。

    【苦情5】女性Yさん

    「気持ちはわかるけど、男って浮気しちゃう生き物なんだよね。今回は許してあげて」調停委員から、馴れ馴れしく言われてイラっとしました。

     

    調停委員は年配の方が多く、考え方が古い・価値観を押し付けられたという口コミも見られます。

    もちろん繰り返しにはなりますが、ほとんどの調停委員は人として素晴らしい方々です。

    ですが、調停委員に対する苦情があるのも事実。

    このように誰がどう見ても調停委員が明らかに理不尽な場合は、苦情を申し立てることも考えましょう。

     

    調停委員への苦情はどこに申し出ればよいのか?

    調停委員の言動や態度があきらかに理不尽な場合、その場ですぐに不満を言いたくなってしまいますよね。

    ですが直接、調停委員に苦情を伝えてはいけません

    なぜなら聞き流されておしまいな上に、あなたへの心象が悪くなるからです。

     

    では、調停委員に対する苦情はどこに申し出ればよいのでしょうか?

    申し立て先は以下の2つです。

    調停委員に対する苦情を申し立てる先
    1. 離婚調停を担当している書記官
    2. 家庭裁判所の総務課

    順番に解説します。

     

    書記官に申し出る

    調停委員に対する苦情は、まず離婚調停を担当している書記官に申し出ましょう。

    離婚調停後に、電話で書記官に直接話してみてください。

     

    苦情は、感情的にならず冷静に伝えることが大事です。

    怒りをあらわに激しい口調で訴えるのは逆効果で、あなたの印象を悪くするだけです。

    そして、「自分の主張が通らない」「自分に合わない」という理由では受け入れてもらえません。

    誰がどう考えても理不尽で容認できないという訴え方をするのが重要です。

     

    書記官に苦情を言えば、裁判官にも話が伝わります。

    調停委員に不適切な部分があることが確認されれば改善するように指導してもらえます。

    総務課に申し出る

    それでも調停委員の態度が改善されなければ、総務課に書面を郵送しましょう

    書面にするのは、担当者に口頭で伝えてその場限りの対応にされてしまうのを防ぐためです。

    宛名を家庭裁判所長にしておけば、何らかの対応がされます。

    裁判所によっては、苦情の内容を貼りだしたり集計して調停委員に配布することもあります。

    また、研修の時に改善するように調停委員に指導が行われることもあります。

     

    苦情を申し立てるときの書面の書き方

    苦情を申し立てる書面に特に決まった形式はありませんが、以下の項目を記載するとよいでしょう。

    • タイトル(上申書、意見書など)
    • 宛名(家庭裁判所長など)
    • 作成年月日
    • 事件番号
    • 事件名(夫婦関係調整調停、離婚調停)
    • 苦情の内容 ※具体的に書く
    • 当事者の住所
    • 当事者の連絡先 ※日中に連絡がつくもの
    • 当事者氏名

     

    「上申書」とは、上役に対して意見や報告を申し述べるための書類です。

    裁判所などの公的な機関に対して、単なる申し立てをするときに用いられます。

    内容を分かりやすく明確に書くことがポイントです。

    必ずしも上申書でなければいけないということはありませんので、サンプルは参考程度にご覧ください。

     

    【サンプル】

    基本的に調停委員は変更できない

    ここまで対応の仕方をお伝えしましたが、基本的に調停委員を変更することはできません。

    調停委員の変更に関する制度
    • 調停委員には変更を認める規定がない(忌避制度がない)
    • 調停委員と当事者が親族もしくは知人の場合は変更される(除斥制度はある)

    では、わかりやすく解説していきますね。

     

    調停委員には忌避の規定がない

    調停委員には忌避に関する規定がありません。

    忌避(きひ)とは、『不公正なことをされるおそれのある場合に、当事者が申し立てによりその人を事件の担当から外すこと』です。

    ちなみに、裁判所の職員の中で忌避制度がないのは調停委員だけです。

    調停委員の除斥については規定がある

    調停委員の除斥については、家事事件手続法や民事調停法に規定があります。

    除斥(じょせき)とは、『当事者と特殊な関係にある場合、公正な判断をするためにその事件に関わることができないものとすること』です。

    簡単に言うと、調停委員と当事者が血縁関係者や知人である場合は、担当から外されます。

    調停委員の変更が認められない理由

    調停委員の変更(忌避)制度は、検討されたが見送られたという経緯があります。

    一番の理由は、調停は裁判と違って判決による強制力がなく、あくまでも当事者同士の話し合いであるです。

    納得がいかなければ合意せず不成立にすることもできるので、忌避制度を取り入れるほどではないとされました。

     

    他にも忌避制度に対する以下のような反対意見もありました。

    • 調停委員は民間人なので、忌避制度設けると過剰な精神的負担がかかってしまう
    • 忌避制度の濫用で調停が引き伸ばされてしまい、結果的に当事者の不利になる
    • 主観的な理由で調停委員が変更されることは容認できない

     

    調停委員の変更を認めてしまうと、自分の都合のいい人にめぐり合うまで代え続ける人が出てきます。

    また、相手も代えることができるとなると、いつまでたっても調停が進みません。

    忌避制度は必要だという意見もありましたが、総合的な観点から見送られました。

    調停委員と当事者が親族や知人といった特殊な事情がない限り、調停委員が変更されることはまずありません。

     

    ですが、誰がどう見ても調停委員が理不尽であるとき、例えば、侮辱されたり差別的な発言をされたりした場合などは、変更が認められる可能性もありますので相談してみましょう。

     

    調停委員に問題がある場合の対処法

    調停委員に問題がある場合、どのように対処すればよいのでしょうか?

    感情的にならず冷静に対応する

    問題のある調停委員に当たってしまった場合は、イライラしてしまい、声を上げてしまいそうになるかもしれません。

    しかし、ぐっと堪えて下さい。

    感情的にならずに冷静に対応しましょう。

    そのような調停委員は話が通じない場合が多く、受け流されたり調停の進行を妨げる原因になったりします。

    また、調停委員と対立してもあなたにとって何の得にもなりません。

    むしろマイナスになってしまう場合もあります。

    最初にもお伝えしましたが、調停委員に直接苦情を言うのは避けましょう

    調停委員の言動に問題がある時はメモに残しておく

    調停委員の対応に問題があると感じた場合は、行動や言動をメモに残しておきましょう

    • 人格を否定されたり、名誉を傷つけられた
    • 威圧的な態度を取られた
    • 自分の価値観を押し付けられた

    などや、具体的に言われた言葉を書き留めておくとよいです。

    離婚調停では録音ができません。

    メモしておくことで、苦情を申し出るときに伝えやすくなります。

    【番外編】どうしても調停委員に我慢できなかった体験談

    先ほどもお伝えしたように、調停委員は基本的には変更できません。

    調停の場で調停委員を怒鳴っても何もいいことはありません。

    しかしどうしても耐えかねて行動に移した人の体験談を見てみましょう。

    非常に威圧的で話もろくに聞いてくれず、こちらの不利になることばかり言い立てて、早々に調停を終わらせようとする調停委員にあたってしまいました。
    1回目は我慢しましたが2回目も同じ調子で、このままでは真実に蓋をされたまま調停が早々に打ち切られると感じました。弁護士に相談して、3回目も同じ状態だったら、その場で裁判官を呼び、離婚裁判に移行することを決意しました。
    予想通り3回目もひどい状況だったので、その場で「裁判官を呼んで下さい」と要求し、調停を打ち切り離婚裁判へ移行しました。もちろん裁判は絶対に避けたかったですが、このままでは何も解決しないどころか、事態が悪化したまま終了しそうだったので決意しました。
    裁判は短期間で終了し、離婚回避はできませんでしたが、離婚条件は納得できるものでした。
    Y・Kさん(40代)

    私はこのブログでもいつも「離婚裁判は絶対に避けましょう」とお伝えしていますので、この方のケースはかなり特殊です。

    しかし裁判を決意しないとならないくらい、耐え切れない調停委員にあたってしまうこともある…ということだけを知っておいてください。

    またこの方の離婚事由はパートナーとご本人と双方にあったので、短期で納得できる解決に至りましたが、離婚事由があなたの浮気だとそうはいきませんのでご注意ください。

     

    調停委員にもいろいろな人がいる

    調停委員にもいろいろな人がいると認識しておきましょう。

    本来、調停委員は客観的で中立な立場でなければなりません。

     

    ですが、それは理想論であり、すべての調停委員が私情に左右されずに判断できるとは限りません

    調停委員も人間なのでそれぞれ違う価値観を持っています。

     

    イライラが表に出てしまうこともあるでしょう。

    最初にお伝えしたように、威圧的な態度や理不尽な発言をする調停委員もいます。

     

    「奥様の意思は固いようです。このまま離婚した方が得策ではありませんか?」

    と、離婚を勧めてくる調停委員はよくいます。

     

    離婚回避よりも離婚するほうが圧倒的に簡単なので、早く成立させようと離婚を勧めてくる人もいるのです。

    ですので、離婚したくない側の思いは聞き流されてしまう場合もあります。

    まるで、離婚に応じないことが悪いような対応をされることも。

     

    私は、これまでに離婚回避の相談をたくさん受けてきましたが、離婚調停中に相談される方もいます。

    ある相談者さんは、自分の主張を聞いてもらえず調停委員からさっさと話しを進められてしまった、とおっしゃっていました。

    相談者さんについている弁護士さんが、調停委員にもいろいろなタイプの人がいるが今回は運が悪かった…と言っていたのだそうです。

     

    このような調停委員もいると知っておくことで、冷静に対応できます。

     

    離婚調停における調停委員の苦情や変更と対処法まとめ

    今回のまとめは、次の通りです。

    • 調停委員への苦情は申し出ることができる
    • 調停委員への苦情は『書記官』もしくは『総務課』に申し出る
    • 基本的に調停委員は変更できない
    • 調停委員に問題があるときは感情的にならず冷静に対応し言動はメモに残しておく

      調停委員にもいろいろな人がいることが分かりましたね。

      もちろん、誠実に対応してくれる調停委員さんもたくさんいます。

      ですが、実際は調停委員にも当たり外れがあるということです。

       

      離婚調停は夫婦の大切な話し合いです。

      不信感を抱かせる調停委員の心証を気にする必要はありません。

      調停委員はあくまでも、中立の立場であり客観的にアドバイスするべきです。

       

      また、あなたはパートナーと離婚するつもりはないと断固とした態度で臨み、どのようなことがあっても冷静さを保つことが大事です。

       

      調停委員にあなたの人生を振り回させてはいけません。

      これからの人生を決めるのは、あなたとパートナーのはず

      そして、離婚調停を申し立てられてしまった根本的な原因はあなたにあります。

      あなたは、自分のどこに問題があるのかをちゃんと理解していますか?

       

      離婚回避するための正しい知識を知りたい方は、こちらを読んでおくことをおすすめします。

      離婚調停で離婚回避する方法や、離婚裁判の真実についても詳しく解説しています。

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      きっとあなたの大きな助けになると思います。

       

      次回は、離婚調停で書面の提出が有効であることについてお伝えします。

      調停委員に自分の気持ちを伝えるには書面が効果的。

       

      離婚を回避する確率を上げるために、離婚調停が始まる前に書面を送付しておきましょう。

      ぜひ、次の記事にも目を通してみてください。

      離婚調停で復縁したい浮気夫は書面が有効?上申書の書き方

       

      最後まで読んでいただきありがとうございます。

       

       

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