こんにちは。ゆりです。
前回は答弁書を作成する時のポイントについてお話しさせていただきました。
あなたはまだ、離婚裁判にまで至っていません。
離婚を回避するためには、離婚裁判になってしまう前に、パートナーの心を開かなければいけないのです。
今ならまだ離婚を回避できる可能性はあります。
あなたはその方法を探しているからこそ、このサイトにたどり着いたのでしょう。
パートナーから離婚を迫られたとき、初めに夫婦で話し合いが行われることが一般的です。
それが協議離婚といわれるものです。
私は、元夫と裁判ではなく協議で離婚を成立させました。
協議の段階では、裁判に進んでしまった時よりも、パートナーはあなたの話を聞いてくれる可能性が高いのです。
この時に、パートナーの信頼を取り戻すことができれば、あなたが離婚を回避できる可能性は格段に高くなります。
だからこそ、協議離婚についてもきちんと理解しておく必要があるのです。
この記事を読んでいただければ、以下のことが分かります。
- 離婚裁判と協議離婚の違い
- 離婚裁判におけるメリットとデメリット
- 協議離婚におけるメリットとデメリット
離婚裁判と協議離婚の具体的な違い
離婚裁判と協議離婚の具体的な違いを知っていますか?
裁判によって離婚が成立することを「裁判離婚」、協議によって成立することを「協議離婚」と言います。
裁判離婚について
口頭弁論や反対尋問を行い、判決によって離婚を成立させるものが離婚裁判です。
あなたの場合、浮気が原因なので、パートナーから訴訟を起こされることになるでしょう。
実は、判決だけではなく、裁判中に和解して離婚が成立する場合もあります。
これは、離婚裁判中にお互いが歩み寄って離婚に合意した場合で、和解離婚と呼ばれます。
裁判は調停の段階を踏まなければできないので、離婚裁判の前に必ず離婚調停をします。
この離婚調停で夫婦の合意ができない場合、離婚裁判になる可能性が高くなるのです。
離婚調停の流れについて詳しく知りたい場合はこちらの記事をどうぞ。
協議離婚について
離婚裁判はお互いに話し合いをしても解決しなかった時に、裁判所が間にはいって法律的に離婚の判断をするものです。
これに対して協議離婚とは夫婦がお互いに話し合って、離婚するかどうかを決めます。
下の図を見ていただけるとわかりますが、日本では協議離婚がほとんどです。
あなたはパートナーから離婚を切り出されたときに、裁判になるのではという不安に駆られているかもしれません。
でも、最初から裁判になるのではなく、まず協議をする場合の方が多いのです。
協議で話し合いがまとまらない場合は、次に離婚調停を行います。
それでも折り合いがつかない場合の最終段階が離婚裁判です。
あなたの浮気が原因の場合は、離婚調停も離婚裁判もパートナーからの申し立てによって行われるでしょう。
離婚裁判のメリット・デメリット
離婚裁判のメリット・デメリットを、もう一度、思い出してみてくださいね。
あなたにとって離婚裁判のメリットはない
あなたに離婚裁判をするメリットはあるでしょうか?
耳に痛いことかもしれませんが、離婚裁判の原因はあなたの浮気です。
この場合、裁判があなたにとって有利に進むとは考えられません。
あなたに裁判をするメリットはまずないと考えたほうがいいでしょう。
あなたにとって離婚裁判はデメリット
離婚裁判にはさまざまなデメリットがあります。
✓最低でも半年、場合によると1年以上という時間がかかる
✓弁護士費用などに100万円近い費用がかかる
✓会社や知り合いなどに白い目で見られる可能性がある
最大のデメリットは、離婚裁判にまで進んでしまうとあなたが希望する離婚回避という道が閉ざされてしまうことでしょう。
協議離婚のメリット・デメリット
では、協議離婚のメリット・デメリットにはどんなものがあるでしょう?
離婚協議のメリット・デメリットは離婚裁判と違ってきます。
こちらでも説明していますが、簡単にメリット・デメリットをお伝えしようと思います。
離婚協議のメリット
費用がかからない
離婚協議をする場合、メリットとしてまず挙げられるのが費用のことではないでしょうか。
裁判を起こされた場合は、弁護士を雇うのに100万円近くの費用がかかります。
離婚協議は夫婦間の話し合いですので、費用はかかりません。
パートナーと直接話し合いができる
協議離婚では、夫婦で直接話し合いをすることができます。
離婚調停の場合、話し合いではありますが、調停委員という第三者が間に入るので直接話すことはできません。
離婚裁判になると、裁判官と双方の弁護士で行われるので、素人の出る幕はありません。
ということは、協議離婚は、パートナーに直接、自分の気持ちを伝えるチャンスだと言えます。
やはり、離婚を回避したいと思っているのならば、自分で伝える方が有効です。
プライバシーが守られる
離婚裁判は公開されます。
つまり、プライバシーというものが守られるという保証はありません。
離婚協議の場合は、お互いの話し合いでの離婚なので、その心配はありません。
会社や近所の人に離婚裁判をしていると知られたくないと思っている場合には、これもメリットということがいえるでしょう。
協議離婚のデメリット
一方的に離婚が成立してしまうことがある
離婚裁判の場合は裁判所の判断で離婚を成立させるかどうかが決まります。
協議離婚の場合はそういった公的機関が間に入ることはありません。
つまり、あなたが離婚したくないと思っていても、相手の一方的な理由で離婚が成立してしまうこともあります。
勝手に離婚届けが出される場合がある
先ほどの話と重なる部分がありますが、離婚協議は話し合いでの離婚となります。
ですので、パートナーが勝手に離婚届けを出してしまうこともあるのです。
パートナーが用意した離婚届けにあなたのサインがあり、それが役所で受理されてしまうと離婚は成立してしまいます。
そして、いったん受理された離婚届けを取り消すのはまず不可能だということを覚えておきましょう。
勝手に離婚届けを出されてしまう事への対策は、こちらの記事に書いてありますので、読んでみて下さい。
当事者同士だけなので話し合いが進まない
離婚裁判でも条件などの話し合いで時間がかかるということをお伝えしました。
お互いの財産などの分配・親権・養育費などの条件でもめて時間がかかってしまうのです。
では、離婚協議の場合はそのようなことにはならないのか?
たしかに当事者同士の話し合いなので、お互いに納得できれば早くまとまるでしょう。
でも、こじれてしまうと時間と労力がかかってしまうのは協議離婚も同じです。
あなたは、離婚をしたくないので、長引く可能性が高いでしょう。
むしろ、冷静な第三者の目が入らないだけに余計にもめてしまうかもしれませんね。
離婚裁判と離婚協議のまとめ
離婚裁判と離婚協議の違いについて、お伝えしました。
離婚裁判が裁判所を舞台にするのに対して、離婚協議ではお互いの話し合いで進めることができます。
今回のまとめです。
- 離婚裁判は法律による判決、協議離婚は夫婦間の話し合いで離婚が決まる
- あなたにとって、離婚裁判のメリットはない
- 離婚裁判のデメリット
〔1〕費用と時間がかかる
〔2〕基本公開されるので、知り合いに離婚裁判をしていることを知られる
〔3〕裁判で離婚を回避できる可能性は低い - 協議離婚のメリット
〔1〕費用がかからない
〔2〕パートナーと直接話し合いができる
〔3〕プライバシーが守られる - 協議離婚のデメリット
〔1〕一方的に離婚が成立してしまう可能性がある
〔2〕勝手に離婚届けを出される可能性がある
〔3〕当事者通しだけなので話し合いが進まない
あなたは話し合いで解決できる協議離婚なら、離婚を回避できると考えたかもしれません。
でも、事態はそれほど簡単ではありません。
私が、元夫と協議離婚で成立したのは、相手が離婚を拒否しなかったので裁判にならなかった、というだけです。
もしも、元夫が協議をいつまでも拒否していたら、調停や裁判になることも考えていました。
パートナーは本気で離婚したいと思っているのです。
その気持ちを変えることはそう簡単ではないでしょう。
離婚裁判には公開される、費用がかかる、時間がかかるといったさまざまなデメリットがあります。
そして、浮気したあなたにとって圧倒的に不利です。
一方、協議離婚はパートナーと直接話し合いができます。
あなたは、本気で離婚を回避したいと思っているのですよね?
それならば、相手と真剣に接することのできる協議の場というのは、離婚回避に向けて有効なことは間違いありません。
とは言っても、第三者の目のない離婚協議です。
言葉の勢いで離婚する、ということになってしまっても不思議ではありません。
実際、私の知り合いは結婚してすぐの夫婦喧嘩の勢いで離婚届けを提出してしまいました。
言葉の勢いであったとしても、離婚届けを提出されてしまったら、あなたの望みは絶対に叶わないのです。
そうならないためにも、パートナーの心に正面から向き合うということが大事なんです。
どれだけ真剣に相手のことを考えているか。
浮気をしてしまったのは事実だけれども、心から反省して変わろうとしている。
そのことを真摯に伝えることが、何よりも大切なことではないでしょうか。
ここまで裁判のことをいろいろとお伝えしてきました。
その中で、裁判所に出頭する必要があるということも説明したと思います。
ところが、この裁判所に出頭する日は平日になってしまいます。
つまり、あなたは仕事を休んで裁判所に出頭しなければいけません。
「どうしても仕事が休めない場合、どうすればいいのか?」
「被告扱いされているのだし、できれば出頭したくない」
あなたの本心はこんなところではないでしょうか。
でも、裁判所に出頭しないのは、とても危険なことなのです。
次回は裁判を欠席したらどうなるかということをお話ししますね。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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