こんにちは。ゆりです。
お読みいただきありがとうございます。
養育費に関して前回は、養育費と面会交流についてお伝えしました。
子どもがいる夫婦が離婚を考えるとき、一番悩むのは子どものことです。
特に父親は親権を得にくいこともあり、「離婚=子どもと離ればなれ」と考えます。
離婚専門の弁護士でも、現実を打破できないケースは少なくありません。
たとえ子どもと離れて暮らし、ずっと顔を見れなかったとしても、あなたは養育費を支払う義務を負います。
今回は養育費カテゴリの最終回です。
養育費についてこれまでお伝えしてきたことを振り返りながら、男親が子どもとの縁をつないでいくためにはどうしたらいいかを考えていきます。
この記事を読むとあなたは次のことが分かります。
- 養育費を支払う義務はずっと続くのか?
- 父親は離婚したら子どもと離ればなれになるのか?
- 子どもと離ればなれになった父親は何に苦しむのか?
- 子どもとの絶縁状態を回避するには?
養育費を支払う義務はずっと続くのか?
この回に至るまで養育費について様々なことをお伝えしてきました。
養育費カテゴリの最終回にあたり、その中でも特に重要な部分を振り返っていきます。
まず「養育費の支払い義務がいつまで続くのか」ですが、結論から言うと子どもが未成熟子のうちは、親は養育費を支払う義務から逃れられません。
離婚によって別れて暮らしていても、親としての責任や義務がなくならないからです。
養育費は、たとえあなたの生活が苦しかったとしても免除されず、生活水準を落としてでも支払う義務があります。
そもそも養育費がどのような費用なのかについては、こちらの記事でお伝えしました。
子どもが養子縁組した場合は新しい父親が子どもを養育することになり、あなたの養育費が0円になる可能性もあります。
しかしその場合でも、あなたが養育費を支払う義務自体はなくならず、ずっと続きます。
養育費はいつまで支払うの?元妻が再婚したら支払義務はない!?
親であるあなたには養育費の支払義務があり、子どもがひとり立ちするまでその義務は継続する。
養育費とは、非常に重い義務です。
家族として一緒に暮らしていれば、子どものためにお金を使うのは自然なことですよね。
たとえ離れて暮らすことになっても、それは同じです。
子どもが社会人としてひとり立ちするまで、あなたは養育の義務を背負って生きていくことになります。
養育費の支払い率は非常に低いデータが出ています。
そのため、パートナーはなんとしてでも養育費を確保しようとするでしょう。
離婚に向けての話し合いの内容を「公正証書」という公文書にしたいと依頼されるかもしれません。
公正証書に養育費の取り決めを記載すれば、支払わなかった場合に財産を差し押さえられる可能性があります。
取り決めた養育費を支払わないと最悪の場合、給与などの財産を差し押さえられる可能性がある。
しかし、養育費を支払うつもりならまったく問題ありません。
一般的に男性が公正証書を作ることは不利と言われていますが、私はそうとは言い切れないと考えています。
その理由はこちらの記事に詳しく書きました。
離れて暮らす親子には面会交流が認められています。
しかし、法的措置を取っても必ず面会できるとは限らず、面会が実施されなくても黙認されているのが現状です。
子どもに会えなくなったとしても法律に限界がある以上、あなたも弁護士もどうすることもできません。
では「子どもに会えないから養育費を払わないでもいいか」と言えば、それも違法です。
子どもとの面会を叶えるには、パートナーとの関係性が非常に重要になります。
パートナーと感情的に対立したまま離婚してしまうと、子どもと会えなくなる可能性が高まります。
養育費を支払っていても、パートナーとの関係が悪いと子どもに会えない可能性が高まる。
また、離婚が決まると養育費だけでなく財産分与や慰謝料も支払う可能性があり、経済的なダメージも受けるでしょう。
以上のことから、もし離婚を回避できなかった場合のあなたを取り巻く環境は、厳しいものになると予想できます。
父親は離婚すると子供と離ればなれになるのか?
結論を先に申し上げますと、離婚すると父親の9割以上が子どもと離ればなれになります。
冒頭で「父親は親権を得にくい」とお伝えしました。
こちらの親権の記事にも書きましたが、裁判所の司法統計で次のような結果が出ています。
データ引用:令和5年 司法統計年報(家事編)
父親が親権を取得しているのはたった8%ほどで、1割にも達していません。
親権を持たない親は、ほとんどが子どもと離れて暮らすことになります。
つまり、9割以上の父親が子どもと離ればなれになっていると考えられます。
「離婚すると子どもは母親と暮らすことが多いだろう」とは思っていましたが、こんなにも差があるとは思っていませんでした。
また上記のデータは「父親は親権を取得しにくい」という現実を表しています。
男性はフルタイムで働くことが基本とされており、子どもと過ごす時間が母親より少ないため非常に不利です。
残念ですがこのデータを見ると、ほとんどの離婚した父親は子どもと離ればなれになる可能性が高いと言わざるを得ません。
父親のあなたが親権を取得したい場合はこちらの記事をお読みください。
離婚で親権を得るための条件!子供と離れたくない父親がすべきこと
子供と離れて暮らす父親は何に苦しむのか?
「離婚したら父親は子どもとは会いづらくなる」
離婚を決意した父親の多くは、それを理解した上で離婚に踏み切っていると思います。
しかし、頭で理解しているのと実際に体感するのとでは違いがあるようで、苦しんでいる人は大勢います。
離婚後の子どもとの関わりについて、父親はどのような部分に苦しみ、辛い思いをしているのかを考えてみました。
離婚の事実を子供に伝えなくてはならない
離婚が決まった場合は、子どもに伝えなくてはいけません。
ここに至るまで、子どもに与える影響を最小限に抑えようとパートナーと話し合ってきているでしょう。
しかし離婚すれば、子どもに影響がないはずはありません。
子どもがショックを受けると知っていて正面から話すのは、身を切られるように辛いことです。
また、既に別居している場合は、あなたから子どもに伝えることができない可能性もあります。
その場合はパートナーが話をすることになりますが、どのように話されるか分からず不安に思う方もいるでしょう。
物理的に子供と会えない
一番の苦しみはやはり「自由に会えないこと」です。
別居でも離婚でも、父親の場合はどうしても物理的に子どもと離ればなれになってしまうでしょう。
離婚していなくても、仕事などで毎日子どもと会えない人もいるかもしれません。
しかし、それとこれとは比べものにならないほど違いがあります。
離婚や別居で子供に会えない辛さどうしてますか?
現在、別居中(DVや不貞行為ではありません)ですが、妻が3人の子供を連れて実家に帰っている為に一ヶ月以上子供に会えない状況です。
生活費、養育費は一応払っています。
法的に何か起こせば子供にあえるのでしょうが、私は復縁を求めているので冷却期間のつもりで何も行動を起こしていません。
妻にはやり直す意思はないようですが、離婚については何も言ってきません。
子供に会えなくなって二週間目くらいで、我慢出来ないくらいの絶望感になり精神科で薬をもらい服用しています。
毎朝、襲ってくる絶望感を薬で何とか耐え忍んで仕事は続けていますが、仕事中も涙があふれ出てきてトイレにこもる事もしばしばあります。
仕事は立場上、休職できる状況ではありません。
このまま悪化した場合は、退職せざるおえないと考えています。
もし、離婚という結果になったとしても親権は争うつもりはありません。
子供は小さい時は母親の傍にいるのが幸せだと思います。
現時点で、妻は子供と私を会わせるつもりは全くないようです。
我が子に会えない環境にある父親、母親はこの辛さをどのように乗り越えているのでしょうか?
またそのような環境にある方はどのように日々をすごされているのでしょうか?
引用:Yahoo!知恵袋
この方の場合はまだ離婚されていないようですが、別居で1か月以上子どもに会えず精神的に辛い状況を訴えています。
精神科の薬を服用しながら、仕事を続けていけるかどうかという不安も抱えることになってしまいました。
離婚を経験され、子供達と会えない方々に質問させて頂きます。
私は離婚して20年になりますが、子供達も立派に成長し、良き大人になってくれました。しかし私とは、ほとんど会ってくれません。孫にも合わせてもらえません。
私が原因である離婚ですから、通常の父親の様にあつかって欲しいなど、決して思ってはいませんが、離婚してからは必死に養育費を支払い頑張ってきました。自分の生活を犠牲にしてまで、世間相場より高く、又は実収入に対する支払い割合も、かなり高く、しばらくは車で生活していた時期もありました。どんな時も子供達への想いは変わらず、いつも泣いていました。
孫には、知り合いの叔父さんと伝えてくれたらいいから一目合わせて欲しいと伝えましたが、未だに無理な様で、悲しく辛いです。
50代後半になり、もう終活をも考える歳になりました。だから、少なくとも3年に一度ぐらいは会って欲しいのです。毎年とか会いたいですが距離もありますし、子供達には子供達の生活があるのは心得ているつもりです。
世の中には、もっと辛い方々がおられるのだからと日々言い聞かせて何とか生きています。
子供達に会いたいが会えない方々は、どうやって辛さを乗り越えておられるのか?是非とも教えて頂きたく思います。
この方の場合は、かなり長い間子どもとは会っていないようです。
お孫さんもいらっしゃるようですが会わせてもらえない状況です。
離婚の原因は自分にあるとはいえ、長年養育費を必死に払い続けてもずっと悲しみを乗り越えられずにいるのはお気の毒に思います。
私の経験上、特に男性は自分の悲しみや苦しみを周囲の人に相談しにくく、ひとりで悩みを抱え込んでさらに苦しみを深くしていると感じます。
一方で、男性の苦しみの向こう側には、同じように苦しんでいるパートナーや子どもたちがいることを忘れてほしくありません。
面会の約束が守られない
離婚協議で子どもとの面会について約束したにもかかわらず、パートナーに理由をつけられて約束が守られないケースがあります。
そのため、何年も子どもと会えないままになっている人が現実に存在します。
どうしても子どもと会いたいあなたは、対抗措置として面会交流調停を申し立てたり、良くないことではありますが養育費の支払いを止めるなど、会える手段を色々と考えるでしょう。
ただ、あなたが何らかの対抗措置を取った場合に一番影響が及ぶのは、パートナーではなく「あなたの子ども」です。
たとえば、養育費の支払い停止は子どもの生命線を断つ行為です。
パートナーが感情的な性格なら、あなたの悪口を子どもに吹き込むかもしれません。
親同士がいがみ合っていては、子どもにいい影響はありません。
あなたは子どもに会いたい気持ちを抱えながらも、ひたすら耐えることを選ぶかもしれません。
子どもへの影響を考慮しての苦渋の決断です。
一旦子どもを手放せば「二度と会えなくなるかもしれない」のが離婚の現実です。
どうかくれぐれも、養育費の支払いを止めるようなことはしないでください。
養育費を払わない行為は、誰からも信頼されない行為です。
子供が養子縁組する
パートナーが再婚すると、あなたの子どもが新しい父親と養子縁組する可能性があります。
養子縁組すれば、あなたの養育費の支払いは終了するかもしれません(養父の収入によります)。
なにより、子どもを愛してくれる存在が増えることは喜ばしいはずです。
でも。
パートナーが再婚する前は定期的に面会できていたのに、再婚が決まると「子どもに悪影響がおよぶ」という理由であなたとの面会を拒否することがあります。
子どもが幼いほど、その傾向は強いようです。
何年も子どもと会えずにいても、パートナーが再婚していなければ心のどこかで「いつか会える」と望みもつなげます。
しかし彼女が再婚して面会を拒否すれば、しばらく会えないのは確定です。
子どもを手放した離婚経験者は、このような喪失感に襲われ苦しんでいます。
子供との絶縁状態を回避するために
一度子どもを手放してしまうと、子どもに寄り添って生きていくことは難しくなります。
子どもとの面会が叶わなければ、次第に記憶から薄れ、疎遠になっても不思議ではありません。
疎遠になっても親には変わりありませんが、義務とはいえ会えない我が子にひたすら養育費を支払い続けるのはむなしすぎます。
離れて暮らしながら養育費を払っても、一緒に暮らしながら子どもにお金を使っても「子どもにお金を使う」という意味では同じです。
それなのに、その境遇はあまりにも違います。
子どもとの絶縁状態を回避する一番の方法は、離婚そのものを回避することです。
「これからも子どもの成長を見守っていきたい」
「これからも家族と共に生きていきたい」
あなたはそう思っていますよね。
実現するためには、努力するしかありません。
あなたがすることは諦めることではなく、過ちを反省し、学び、自分を生まれ変わらせることです。
このまま何もしないで待っているだけでは、家族を失うだけです。
忘れないでほしいのは「離婚を切り出したパートナーはもっと苦しんでいる」という事実です。
なぜなら離婚による環境の変化は、一般的に女性の方が大きいからです。
住む場所、引っ越し、子どもの転校、苗字の変更、仕事探し・・・。
傷ついた心を抱えながら考えること、やることが山積みで、不安も大きいはずです。
パートナーを傷つけてしまったことや、ひどいことをしてしまった自分。
確かに過去は変えることができません。
しかし未来は、これからあなたがどう生きていくかによって変えることができます。
過去を取り消すことはできませんが、それに気づいて心底後悔しているなら、あなたは以前よりも人の痛みを理解できる人になっているはずです。
・・・気付きましたか?
以前のあなたとは少し変わっていることを。
あなたが自分を変える努力をすれば、未来も必ず変えることができます。
いつか訪れる幸せを待つのではなく、幸せになるために最善を尽くしましょう。
あなたを幸せへ導く道しるべは、この中にあります。
女性が書いた男性のための離婚回避マニュアル~妻と絶対に離婚したくないあなたへ~
どんな人も、幸せになっていい。
あなたにできることを、少しずつ積み重ねていきましょう。
あなたが家族と共に穏やかな毎日を過ごせますように。
追伸
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